福田首相辞任で民主攻勢へ福田首相辞任で民主攻勢へ福田総理の突然の辞任表明を受け、前回の郵政選挙で大敗している民主党は、解散総選挙が間近になったと見て、臨戦態勢に突入しています。福岡でも民主党の活動が活発化しています。久留米市を中心とする福岡6区を選挙区とする民主党の古賀一成議員はきのう、急遽、東京から地元入りしました。古賀氏の最大のライバルは自民党の鳩山邦夫前法務大臣です。鳩山氏は大票田・久留米市に工場を持つ、ブリヂストンの創業者一族です。前回の郵政解散で、落下傘候補として東京から国替えし、知名度を武器に古賀氏の前に立ちはだかりました。古賀氏は選挙区で破れ、比例代表で、復活当選こそ果たしましたが、当然、次の選挙の課題は鳩山氏を破ることです。今朝、福岡市の駅前に前回、福岡3区で落選した藤田一枝元議員の姿がありました。落選後、ほぼ毎日のように街頭で演説を続けてきましたが、福田総理の投げ出したような突然の辞任を受け、藤田氏は民意を問うために一刻も早く衆議院を解散して欲しいと願っています。福岡市西部を中心とする福岡3区。藤田氏は、太田農水大臣と過去、3回戦い、2回破れました。唯一、藤田氏が勝てたのは、太田大臣がかつて、「レイプは元気があってよい」と発言した2003年の選挙だけ。大臣就任後に、「消費者がやかましい」と発言し、問題になっただけに藤田氏の舌鋒は鋭くなっています。有権者の政治不信のボルテージが上がっているだけに、民主党の各候補者は選挙が待ちきれない様子です。ただ、北九州市小倉北区などを選挙区とする浪人中の城井崇元議員は、前回の郵政解散を教訓に、自らを戒めています。2005年、小泉総理は、郵政民営化に反対する議員に刺客を差し向けて、総選挙に臨みました。自民党が割れたため、当初、民主党は「政権奪取」を確信していましたが、小泉旋風に巻き込まれ、自民党に議席の3分の2を奪われる歴史的大敗を喫しました。城井氏も議席を失った一人です。衆議院の任期満了まで1年あまり。福田総理の辞任で政治日程が混沌とする中、民主党が臨戦態勢を強めているのは、間違いありません。